tokuchan-worldのブログ

外国ってこんなとこ〜

第173話 5,000人収容のビアホール

ミュンヘンのビアホール、ホフブロイハウス (Hofbräuhaus)

 

[2006年7月 ドイツ  ミュンヘン]

 

 列車はミュンヘン中央駅に滑り込む。ドイツ第三位を誇る人口140万人のバイエルン州の州都、大勢の人々が行き交い活気がある。北に位置する欧州は夏時間を採用していることもあり、夜遅くまで明るい。ひとまずホテルにチェックインし、夕食に出かける。

 

 ドイツといえばビールだ! ミュンヘンで有名なビアホール、ホフブロイハウス (Hofbräuhaus)へと足を向ける。ビアホール、レストラン、ビアガーデン、ショーフロアがあり、その座席数5,000席とも言われる巨大ビアホールだ。その昔、国家社会主義ドイツ労働者党 (いわゆるナチス)の党大会が開かれたこともある。

 

 観光地の一つにもなっており、客は外国人の方が多いかもしれない。木製の長テーブルと長椅子がおいてあり、学食のようだ。隣や後ろの人とは、肩や背中が触れ合うほど混雑している。どこから来た? 何しに来た? などと話していると友達になるのに時間はかからない。背中が触れたことをきっかけに話し始めた男性はロシアからだと言っていた。

 

 たらふく飲んでいい気分でホテルへ戻る。ふらふらと歩いていると通りの名前を書いた看板が目にとまった。Zeppelin (ツェッペリン)通り。ツェッペリンとは、一般には人名または飛行船の名前なのだが、頭はやはりロックバンドの方に(笑)

 

第172話 青春時代の思い出か?

メミンゲン (Memmingen)駅 (写真上) と ブレゲンツ (Bregenz)駅 (写真下)

 

[2006年7月 ドイツ  メミンゲン]

 

 ブレゲンツからドイツのミュンヘン(München)へ移動。ボーデン湖に面したブレゲンツ駅から列車に乗り込む。出発すると湖畔を北上し、数キロメートルでドイツに入る。ミュンヘンまでは2時間弱の旅だ。車窓は特に目をひくものもなく、緑の中をただひたすら疾走する。線路の音が心地よい。途中少し大きな駅に停車する。前述のように車内放送はないので、どこなのか分からない。

 

 駅名標を見ると、Memmingen (メミンゲン)と書いてある。見覚えのある言葉だ。大好きなギタリストの一人、リッチー・ブラックモア (Ritchie Blackmore)氏の楽曲のひとつである。

 

 アコースティック・ギターの哀愁漂う旋律が印象的な曲だ。歌詞がないのでその意味は分からなかったが、彼は Deep Purple に参加する前、若かりし頃にドイツで過ごしたことがあるらしい。最初の奥様もドイツ人である。どんな思い出が詰まっているのだろう?  そんなことを考えているうちに列車はゆっくりとホームを離れて行った。

 

第171話 国境の町

オーストリアから
正面にボーデン湖、湖の右側にドイツ、左奥にスイス を望む

 

[2006年7月 オーストリア  ケネルバッハ]

 

 2006年7月、オーストリア (Austria)のケネルバッハ (Kennelbach)。アルプス地方で二番目に大きいボーデン湖 (Bodensee、面積は琵琶湖の約8割)の畔りにあるブレゲンツ (Bregenz)の南に位置する町である。

 

 首都のウィーン (Wien)から移動して来たが、一旦スイスのザンクト・ガレン・アルテンハイン (Flughafen St. Gallen Altenrhein)空港に降り、そこから車で国境を超えて再度オーストリアに戻る。ボーデン湖はドイツ、スイス、オーストリアの国境を成していて空港のすぐそばを流れる川を渡ればオーストリアだ。ここは、国境の町なのだ。テニスやスキー用具などで世界的に有名な企業での打ち合わせ。本社はアルプスの麓にある。

 

 昼食は高台にあるレストランへ。屋外の席からはボーデン湖が一望できる。代理店の担当者が、あちこちを指差しながら、湖の向こうはドイツ、あの辺りはスイス、そしてここがオーストリアと説明してくれた。南側にはアルプス山脈がそびえている。テーブルのそばでは それぞれの国旗とEU旗がはためいていた。

 

第170話 カリフォルニアの青い空

アメリロスアンジェルス

 

[2005年10月 アメリカ  ロスアンジェルス]

 

 本土最後の滞在地はカリフォルニア州ロスアンジェルス (Los Angels, California)。ニューヨークからは約4時間の飛行だが、ニューヨークのある東海岸とは3時間の時差がある為1時間くらいで移動したことになる。

 

 ロスアンジェルス国際空港への着陸体制に入り高度が下がる。遠くに見える山々が真横に見えてきた。岩山だろうか、緑ではなく薄い茶色か灰色の山々が連なっている。上から見る街並みもなんだか埃っぽい感じがした。

 

 が、見上げると綺麗な青空が広がっている。雲がなく、まさにカリフォルニアの青い空だ。雨が少ない為 空気は乾燥していて雲ができにくいらしい。年間降水量は400mm足らずだと。

 

 カリフォルニア州は、以前にカナダへ行く時やパナマからの帰りに乗り継ぎの為 サンフランシスコ空港に降り立ったことがあるが、夜から早朝にかけてだったので景色はあまり覚えていない。カリフォルニア州の面積は日本の1.15倍もあり、サンフランシスコとロスアンジェルスは約500kmも離れている。東京ー大阪間とほぼ同じだ。やっぱりアメリカはでかい。

 

第169話 ニューヨーク、マンハッタン (Manhattan)

エンパイア・ステート・ビルディング、ニューヨーク

 

[2005年10月 ニューヨーク、マンハッタン (Manhattan)]

 

 シカゴの後は、ニュー・ヨーク(New York)へ移動。少し時間ができたのでマンハッタン (Manhattan)をぶらついてみた。ペンシルベニア駅 (Pennsylvania Station)で下車、地上へ上がるとそこはスポーツやコンサートで有名なマジソン・スクエア・ガーデン (Madison Square Garden)だった。入り口の小さな看板には “本日の公演 ポール・マッカートニー” と書かれていた。午後3時頃、今頃中ではリハーサル中かな?

 

 しばらく歩くとエンパイア・ステート・ビルディング (Empire State Building)の前に出る。443m、1972年まで42年間世界一の高さを誇ったニュー・ヨーク、いやアメリカを象徴するビルだ。

 

 外はまだ明るいが、ブロードウェイ (Broadway)は早くもネオンがきらめいている。その中に見覚えのある黒とオレンジの看板を見つけた。YOSHINOYA。こんなところに!?  いやいや、日本を代表するファーストフード店だ。

 

 地下鉄に乗ってワールド・トレード・センター (World Trade Center)の跡地へ行ってみた。2001年9月11日までは、そこに415mの南タワーと527m (屋上に110mの通信アンテナがあった)の北タワーの2棟のビルが建っていた。イスラム過激派テロリストの標的となり崩壊。あれから4年、現場は更地となっていた。テレビで見た崩壊の瞬間、今そこに自分が立っている。たくさんの方々が犠牲になったその場所にカメラを向けることはできなかった。

 

 マンハッタンの西側を流れるハドソン川に面したノース・コーブ・ヨット・ハーバー (north Cove Yacht Harbor)に出た。天気はよく、 川も穏やかに流れている。南を見ると遠くに小指の大きさほどの自由の女神が見えていた。

 

第168話 タバコは悪

ニュージャージー州 ボーデンタウン (辺りやったかな!?)

 

[2005年10月 アメリカ  シカゴ]

 

 アメリカは早くから禁煙を厳しく呼びかけた国の一つである。レストラン、空港など屋内は禁煙、ホテルの宿泊料は喫煙室の方が禁煙室よりも高くなった。

 

 シカゴ空港に到着後迎えの車を待っていた時、歩道脇にある大きな灰皿が目に入った。ここはタバコを吸ってもいい場所だと思いタバコを取り出した。が、ライターがない。日本を出国する際にライターは没収されていたからだ。9.11, アメリ同時多発テロの後機内への持ち込み品が非常に厳しくなり危険物とみなされるものはすべて没収されるようになった。

 

 周りに人影はない。と、一人の女性が歩いて来た。ぼっちゃりとしたいかにも白人中年女性という体型だ。無理だとは思いながらも、タバコを吸いたいのですがライターをお持ちではないですか?と尋ねると「タバコは体に毒です。そんなものは早くやめた方がいいですよ。」と説教を食らう羽目に。いやはや大きなお世話だ。あんたの体型も身体に悪いで、ダイエットしなさい、とは言ってないがそう返してやりたかった。持っていない、だけでエエやないの。思ったことをはっきりと口にする。アメリカやな~

 

 夕食は、ホテル近くのレストランへ。遅い時間だし、簡単に済ませて翌日の打ち合わせに備えよう。レストランはほとんどが禁煙だし、タバコも持って行かなかった。入店するとウェイトレスが、喫煙席ですか?禁煙席ですか?と聞いてくる。えっ?喫煙席があるの? タバコは持っていないが、一応喫煙席に案内された。

 

 周りで紫煙が漂っているし、ビールを飲んでいるとタバコが欲しくなってくる。早くホテルに帰ろうと思うが、こういう雰囲気に少しは浸りたいという気にもなる。仕方がないので、ウェイトレスを呼びタバコはありますか?と尋ねた。“Yes, $8.” 8ドル(千円強)!?  当時吸っていたタバコは、日本では¥280ほどだった。“$8!?  No, thanks.”  部屋へ帰るまで我慢することにした。

 

第167話 霧のミシガン湖

ニューアーク・リバティ国際空港、ニュー ジャージー

 

[2005年10月 アメリカ・シカゴ]

 

 カナダや中南米へ行く時には必ずアメリカ本土の空港経由で、滞在しても乗り換えの為一泊のみだった。本土にその目的があり、数日間滞在するのは今回が始めてだ。

 

 2005年10月、最初の目的地はイリノイ州シカゴ。シカゴ・オヘア (Chicago O’Hare)国際空港の上空まで来たものの1時間くらい旋回している。離着陸回数が世界一多い為 (2005年当時)待たされているのだろうと思っていたが、そうではない。すぐ東側にあるミシガン湖 (Lake Michigan)で発生した霧が視界を妨げている為だ。珍しいことではないらしい。それからまだしばらく旋回していたが、無事に着陸した。