tokuchan-worldのブログ

外国ってこんなとこ〜

第45話 サッカーの本場

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ハイド パーク ロンドン

 

[1991年4月 アイルランド  ダブリン]

 

 日程の設定が甘かったか!? アイルランド・ダブリンで1日目の打ち合わせを終え「明日の打ち合わせは何時からにする?」と言うと「明日は休みだよ」と。え〜っ、聞いてないよ〜。平日やけどなんで? 「明日はアイルランドポーランドのサッカーの試合があるから休み。」とのこと。サッカーの国際試合に国が休日を制定し、国民は仕事をしない。日本では考えられない。結局、一緒にパブでテレビ観戦/応援をするはめに。

 

 パブで昼食を取り、その後14時にキックオフ。今では日本でもスポーツバーなるものがあってビールを片手に観戦する姿が普通の光景となっているが、当時はまだそんなものはなかったと思うし経験したこともなかった。日本では夏になると「高校野球やってます」という看板の出ている喫茶店で仕事をサボって(?)サラリーマンなどが静かにテレビを見ている。こんな感じなのかと思っていた。が、試合開始前から店内は満席、まるで競技場のように盛り上がっている。

 

 試合開始、アイルランドポーランドのゴール前へ攻め込むと、天井がふっ飛ぶのではないかと思うくらい店内は大歓声。そしてその大歓声が大きなため息に変わる。客は全てアイルランドのサポーターだ。

 

 試合の途中で何度もテレビの画面が消えたりザァーっと砂嵐になったりする。誰かが慌てて外へ飛び出す。と、画面が正常に戻る。アンテナの取り付けが悪いのか調整しているようだ。子供の頃のテレビを思い出す。しばらくするとまた消える。早く直せ!と誰かが怒鳴る。得てしていい場面で途切れるものだ。アイルランドに点が入らないので余計イライラしているのだ。0-0のまま試合は延長戦へ。そしてそのまま引き分け。

 

 当時 日本はまだJリーグの発足前。自分はサッカーのことは全くと言っていい、知らなかった。欧州ではサッカーが一番人気のある競技だと聞いてはいたが、この盛り上がりは予想だにしていなかった。圧倒されてしまった。これに比べれば甲子園の阪神ファンなどおとなしいものだ (^ ^;)