tokuchan-worldのブログ

外国ってこんなとこ〜

第52話 路上演奏

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アムステルダム中央駅

 

[1991年4月 オランダ  アムステルダム]

 

 夕方5時過ぎにアムステルダム中央駅に戻って来た。通勤時間帯で人は多い。この人手を目当てに駅前の広場ではミュージシャンたちが楽器のセッティングをしたり、既に演奏が始まっている者もいる。音が大きいからか少し離れたところでギタートリオのバンドがロックを演奏している。ドラムのノリがいい! かっこいい。少し観たい/聴きたいと思ったが、部長同行である。見向きもしないでスタスタと歩いていくので仕方なしに付いて行く。後ろ髪を引かれる思いだ

 

 このバンドの近くを通る時、ちょっと異様な匂いが漂っていた。多分マリファナだろう。オランダではマリファナは合法だと言う人がいるが、誤解してはいけません。オランダでも合法ではなく違法です。ではなぜ多くの人が勘違いしているのか? 違法なのだが、違反しても罰則がない、だから堂々とやってしまう。警察も注意するしかない。だから横行しているということ。要注意!

 

 日本でも路上演奏の数は昔に比べて少しは増えたが、これに関する規制はまだまだ厳しい国である。演っているのを見ると殆どがギター、鍵盤での弾き語り。たまにバンド形式のものも見るが音量のせいもあるのか数はごくわずかだ。機材の搬送や設置も大変やしね。演奏しているジャンルは殆どが ポップスかロック。

 

 オランダに限らず欧州ではそのジャンルが広い。

 アムステルダムでの夕刻、商店街を歩いていると前方からバイオリンの音が聞こえてくる。小雨が降る中、軒下で女性が一人ゆったりとした曲を奏でている。歌はない。その音色、哀愁漂う旋律、小雨、黄昏時の薄暗さなどそれらの条件がまるで計算されたかのように相まって物悲しくもとてもいい雰囲気であった。別の日にはフルートのソロ演奏にも出会った。ジャンルや楽器は数多くある。