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外国ってこんなとこ〜

第54話 イツマデ イマスカ?

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ハワイ ダイヤモンドヘッド

 

[1991年7月 アメリカ  ハワイ]

 

 19917月、バブル期。会社創立80周年記念パーティーがハワイ(Hawaii)で開かれることになった。日本各地の支店、営業所、工場、アメリカ支店、タイ工場、シンガポール支店から約400人がハワイに集結。初めてのアメリカである。自分の金なら絶対にアメリカへ行くという選択肢はないやろ?とは友人の言葉である。その通り、失礼ながらアメリカに魅力を感じない。本土ではないが、自治領などではなく50番目の州、本国である。

 

 我々の世代ならハワイと聞いて思い出すのは「10問正解して、さぁ “夢の”ハワイへ行きましょう」というアップダウンクイズ 小池清アナウンサーの言葉ではないだろうか? 1960年代ハワイは夢の国だったのだ。アメリカが嫌いとはいえ、あれだけテレビで騒がれたハワイ。費用を出してもらえるならどこでも行きますよ ()

 

 ハワイ ホノルル空港 (Honolulu International Airport, Hawaii)到着。入国審査場でパスポートを見せて、来訪の目的、いつまでいるのか、どこに滞在するのか… 等々お決まりのやりとりがある。どこの国であろうと殆どが英語であるが、英語 (正確には米語だが)の本場であるアメリカであるにもかかわらず、えっ? と耳を疑った。

 パスポートを受取った女性係官は、ハワイ キタ モクテキ ハ? イツマデ イマスカ? ドコニ トマル? 全て日本語だ。年末年始などにはお決まりのように多くの芸能人がハワイを訪れるし、普段から新婚旅行など日本人観光客で溢れている。が、英語の通じる日本人があまりいないのだろう。係官も仕方なしに日本語を覚えたか?()   実際に商店などに入っても片言の日本語で話しかけてくる。

 

 この少し後に日本で出会ったアメリカ人に、アメリカに行ったことがあるかと聞かれて、本土はないがハワイは行った と答えると、ハワイはアメリカではなく日本だよと笑っていた。

 

 入国審査を無事に終え、外へ出た所で女性がアロハ (aloha/こんにちは)と言いながら笑顔でレイ (lei)を掛けてくれた。