[1996年10月 南アフリカ]
こんな風に毎晩食事は付き合ってくれる。そしてその後もちょっと飲みに行ったりでホテルに帰るのは毎日11時~12時頃。車で送ってもらい、明日迎えに来るまで絶対に一人でホテルから出るんじゃないぞ!と帰って行く。治安が悪いからだ。早めに帰るとまた一人で出て行くのではないかと心配して遅くまで付き合ってくれていたのだ。ホテルの周りは真っ暗で出て行く気もしなかったが。
人口のわずか15%ほどの白人が牛耳っていたアパルトヘイトが1994年に終了してからまだ2年、そんなに簡単に状況は変わらない。以前に先輩が訪れた頃はまだアパルトヘイト終了前、白人、黒人、有色人種等の区別があった。彼の宿泊したホテルの入り口には “白人のみ (日本人を除く)”と書いてあり、余計に居心地が悪かったと言っていた。
この時も、昼間であってもレストランやショッピングモールで車を駐車する時は、ハンドルロックやオーディオの前面パネルを外したり常に注意を払っていた。