tokuchan-worldのブログ

外国ってこんなとこ〜

第105話 乗り継ぎ便は?

ドイツ ハノーバー

 

[1998年3月 大阪 => ドイツ  ハノーバー]

 

 1998年3月、ドイツ フランクフルト経由ハノーバーへ。前回の幸運な旅の出だしとはまるっきり逆の展開になった。いきなり関西空港の出発が2時間の遅れ。フランクフルトでの乗り継ぎは2時間足らず。絶体絶命。

 

 ルフトハンザ航空のスタッフにどうなるのかと聞いてみると、乗り継ぎ便も同じルフトハンザなので多少待つかも知れないが保証はない。間に合わなければ別の便を用意し、荷物もその便に積み替えるので自分でする必要はないとのことだった。多少は速度を上げて時間を取り戻すことは出来るが、2時間は無理だろう。ましてや欧州行きはジェット気流が逆、向かい風だ。運を天に任せるしかない。Let it be.

 

 離陸後間も無く、揺れる。1時間近く異常なくらいガタガタと小刻みな揺れが続く。気流が悪いと機長からの放送があったが、やはり速度を上げているせいもあるのだろうか? それでも1時間が過ぎる頃には穏やかになった。

 

 食事も終わり、後は読書をしたり、音楽を聴いたり、ちょいとお酒でも飲んで寝るといったことの繰り返し。映画は見ない。この頃音楽を聴く手段は携帯カセットプレイヤー。一般にウォークマンと呼んでいたが、これはSONYの商標。自分はSONY嫌いだからウォークマンではない ()。いつも出張が決まると、まず家でやることはテープ作りだった。90分テープを3本ほど用意する。時間もかかるし、持って行くにもかさばっていた。今では小型化の上大容量、便利になったもんだ。

 

 そしてフランクフルト空港に到着。乗り継ぎ便の出発時刻よりは早かったが、ここで入国手続きをするので確実に間に合わない。万事休す。案の定手続きが終わった頃には乗り継ぎ便は出発したあとだった。航空会社のカウンターへ行くと、既に日本から連絡が入っていて別の便が用意されていた。荷物もそれに積み替えてくれるらしい。予定より遅れたが、とりあえずハノーバーまでたどり着いた。

 

 Baggage Claim (手荷物引取り所)のコンベアの前で荷物を待つ。が、待てど暮らせど荷物が出てこない。乗客は一人減り二人減り… とうとう最後の一人になったが、空のコンベアがぐるぐる回るだけ。閉店間際の回転寿司みたいに。とその時、目の前のコンベアが止まった。おいおい どういうこと!?!? すると、名前を呼ばれ“ルフトハンザのカウンターへお越しください”との放送が流れた。

 

 こういう時人間は悪いことしか考えない。 荷物を違う便に積み間違えたか、積み忘れたのではないかと少し苛立ちながらカウンターへ向かうと、そのそばに置かれた見覚えのある荷物に目が止まった。どういうこと? 女性職員が、荷物だけ予定の便で先に到着していましたと言う。もっと早う言うてやぁ。長い事コンベアの前で待たずに済んだのに。