tokuchan-worldのブログ

外国ってこんなとこ〜

第128話 大学時代の友人

ビセンテ・ロペス駅 アルゼンチン ブエノスアイレス

 

[1998年5月 アルゼンチン  ブエノスアイレス]

 

 土曜日にブエノスアイレスに到着したのには理由がある。大学時代に同じ学生寮で生活を共にした友人がいるからだ。大手有名企業に勤める彼は、この年の1月に駐在員としてこちらに赴任した。当時自分は欧州担当だったのだが、偶然にも4月に南米担当に変わり今5月末に出張となった。同じ学校で学んだ友人と異国の地で会いたい。日曜日に会えるように日程を調整した。

 

 日曜日の朝、彼がホテルへ来てくれた。Bienvenido (ようこそ)。笑顔でロビーへ入って来た。無事に入国できたか?と聞くので、税関での出来事を話した。やっぱりなと言う。日本人はカモにされてるんだよ。お前は絶対に金は払ってないよな。自分の性格をよく知っている()

 

 彼の事務所はホテルの近くで、毎日この前を通っていると言う。彼の運転で市内へ。前述の通り日本では通用しない運転マナー、かなり慣れたが最初は怖くて仕方がなかったと言っていた。

 

 有名観光地など特にどこへ行くこともなく、公園のフリーマーケットや喫茶店で時間を過ごし、夕食は彼の自宅で奥さんの手料理をご馳走になった。彼女も学生時代から知っていて、こんな遠いところで会うなんてねぇ〜 と話がはずんだ。懐かしい友人とその奥さんに会い、日本語で会話する。まるで日本にいるような感覚だった。