tokuchan-worldのブログ

外国ってこんなとこ〜

第149話 航空機墜落

事故翌日のリマの新聞 “Mundo”

 

[1999年9月 ペルー  リマ]

 

 深夜12時頃の到着だが、代理店のフェルナンドが出迎えに来てくれた。1才年下なのだがまるで親父のように見える。薄い頭髪、大きな目、ひげ、恰幅のいい体格、ちょうど達磨大師のような風貌をしている。見た目はいかついが優しい男だ。

 

 扉が開き、こちらの顔を見るやいなや、お〜生きてたか!だと。どういうこと? 知らないのか!? ブエノス・アイレスで飛行機が離陸に失敗して高速道路に墜落したんだ。あとでお前を迎えに行くからと夕食をとっている時、テレビでそのニュースが流れてビックリしたんだ。ちょうど出発時刻が同じ頃だったしな。かなりの犠牲者が出ているみたいだよ。とりあえず無事でよかった。

 久しぶりの再会だったが、夜も遅いのでまっすぐホテルへ送ってもらった。

 

 翌日の朝刊の一面には飛行機の残骸がでかでかと掲載されていた。スペイン語の文面はまるで分からなかったが。事故があったのは国内線専用の空港。しかし墜落の数時間前までその近くの商社で打ち合わせをしていたところだ。墜落時にそこにいたなら確実に音は聞こえただろう。地面/床も揺れたのではないだろうか。

 

 事故当時 自身がいたのは40kmほど離れたエセイサ国際空港、リマ行きの便への搭乗を待っていた頃だ。一旦 航空機事故が発生すると空港や機内ではこれら報道を全て伏せると言う。故に全く知らなかった。63名の乗客乗員と地上の2名が犠牲になった。

 

 この商社の担当者は、日本でも報道されているだろうと気を使って日本の本社の方へも連絡を入れてくれたらしい。国内線専用の空港なので大丈夫だと。感謝。