tokuchan-worldのブログ

外国ってこんなとこ〜

第160話 トリニダード・トバゴ

ティール・パンは彼らの誇り、お札にも描かれている

 

[1999年9月 トリニダード・トバゴ

 

 朝から嫌な思いをして、飛行機に乗り込む。初めてのプロペラ機だ。ポート・オブ・スペインまでは直線距離で600kmくらいだが2時間近くかかる。眼下には青いカリブ海が広がっている。天気がいいので揺れることもなく快適な空の旅だ。

 

 トリニダード・トバゴトリニダード島とトバゴ島の二つの島と属領からなる共和国である。首都のポート・オブ・スペイントリニダード島にあり、ベネズエラの東に位置する。この島は、近い所でベネズエラ(南米大陸)からわずか5kmほどしか離れていない。スティールパン(スティールドラム)の故郷であり、毎年開催される世界三大カーニバルの一つ“ジュヴェ (J’ouvert)” でもスティールパンコンテストがある。人口は100万人強だが、陸上競技短距離走では世界トップクラスの選手も輩出しており、1976年のモントリオール・オリンピックでは金メダリストも誕生している。

 

 高度が下がり陸地が見えてくるが、しばらくは広大な湿地帯の上を延々と飛び続ける。カローニ鳥獣保護区だ。ここを過ぎるとピアーコ (Piarco)国際空港に到着する。

 

 小さな空港だ。南国らしい作りの出口から出るとピーター (Peter)が待っていてくれた。久しぶりの再会だ。トリニダードで会うのは初めてだが、ベネズエラまで来てくれたことがある。が、彼はベネズエラが嫌いなのだ。海を隔てた隣国ではあるが、隣であるだけに越境漁業がよく問題になるらしい。ベネズエラ側がトリーニダード側の漁業海域へよく入って来るのだそうだ。

 日本と中国、ロシア、韓国などと同じだ。どこでも同じ問題があるんやな。