tokuchan-worldのブログ

外国ってこんなとこ〜

第26話 揺れるジャンボジェット

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[1988年7月 シンガポールからホンコン(香港)へ]

 

 シンガポールでの予定を終えてホンコン(香港)へ移動。午前中に出発し、夕方にホンコン(香港)で1社訪問の予定。この会社の社長は我々がシンガポールにいる間は日本にいて、我々が訪問するのに合わせてホンコン(香港)へ戻ることになっていた。

 

 雨の中予定通りにシンガポールチャンギ空港を離陸した機体は一路ホンコン・カイッタク(香港啓徳)空港を目指す。が、快適とは言い難いよく揺れる飛行だった。シートベルト着用、禁煙の表示が点灯したままだ。当時はまだ機内で喫煙できるのが当たり前だった。シートベルト着用の表示の有無にかかわらず着席時は常に着用するようにしているので問題はないのだが、不気味なくらいに揺れる。

 

 昼食が用意されるが食べにくい。急降下、急上昇、左右への揺れ、まっすぐ飛んでいても常にガタガタと小刻みに揺れていて飲み物がこぼれることもあった。時々小さな悲鳴も聞こえてくる。気流はかなり乱れている。

 主翼の先端が、まるで鳥の羽ばたきのように (おおげさか/) 上下に大きくしなっているのが窓の外に見える。当時 世界最大の旅客機 B-747, ジャンボジェットですよ!

 

 なぜこんなに揺れるのか? なぜなら、この直前に台風が東南アジアの南東から接近し北へ向かって通り過ぎていたからだ。その台風を追いかけるように今我々は飛んでいるのだ。

 

 その後 幾度となく飛行機に乗ることになるが、これほど揺れたことは記憶にない。