[1991年7月 ハワイ]
ハワイに着いて初日の夕食。ロス・アンジェルス支店長 (アメリカ人)とそのスタッフ数人、そして日本本社の何人か、総勢15名くらいでホテルのレストランへ行った。何かは忘れたが、そのあと予定が入っていたのでみんな時間を気にしていたように記憶している。各々好きなものを注文して料理が出てくるのを待つ。5分、10分と時は過ぎるが大きなテーブルには何一つ運ばれて来ない。
15分ほど経った頃、さすがにどうなってるんやとざわつき出した。ロス支店長がウェイターを呼びつけて文句を言う。ウェイターは申し訳ございません、すぐにお持ちしますと戻って行った。が、ここから更に10分ほど経過するが何も変化はない。支店長はマネージャーを呼べと怒っている。この時点で注文から既に30分は経過していた。マネージャーに状況を告げると、マネージャーは「大変申し訳ございません。すぐに用意させます。お代は半額で結構ですから。」と。代金に対してはこちらから何も提示していないのに。
しばらくして料理が運ばれて来始めた。早く来たものから食べて出て行った。代金は、支店長が全部俺が払うからと。半額になったからではなく、最初からそのつもりだったらしい。自分の料理は早めに出てきたので先に済ませて出て行った。もちろん支店長にはありがとうございますとお礼を言って。
そして、その後どうなったかを後輩に聞いて驚いた。結局全員の料理が出揃った時には一時間は経っていたと言う。全員の食事が終わり、支店長がマネージャーを呼び、半額でいいと言ったな。これでとクレジットカードを渡そうとしたところ、マネージャーは「いやいや大変ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。お代は結構です。」と言ったという。約15人、一人¥2,000として合計¥30,000ほどがタダに!
ワイキキにある有名ホテル、悪い噂を流され客足が遠のくことを恐れたのか? ¥30,000の損失で済むならその方が得策と計算したのかどうかは定かではないが、さすがアメリカ! 日本ならこうはいかないだろう。