第116話 消えた喫煙席
[1998年3月 バルセロナ => 大阪]
”消えた”シリーズその3。ドイツ、スペインでの予定が終わり帰国の途に。長距離の便に搭乗する時は、通路側を確保したいのもあるが 少し早めに行って喫煙席を確保する。
チェックインカウンターは空いている。喫煙席の確保は確実だろう。揚々と券を差し出し「通路側の喫煙席をお願いします」と告げる。すると、帰ってきた言葉に耳を疑った。「機内はすべて禁煙です」だと。日本からの往復便を取っていて、来る時は喫煙席だった。だから帰りも同じ条件のはずではないの?と問うと、2日前から当社の便は全て禁煙になりましたと。世界中で禁煙運動が進む中、建造物、公共交通等 徐々にその範囲は広がっている。とうとうその時が来たか。
ヘビースモーカーではないが、この先十数時間のことを考えると、余計にたばこが欲しくなる。しかし、これはどうすることも出来ない。従う意外に方法はない。
関西空港がとても遠かった。