第60話 右折車両とヘッドライト
[1994年7月 カナダ トロント]
1994年7月、初めての北米はカナダ (Canada)のトロント (Toronto)。大阪国際空港 (通称 伊丹空港)から成田空港、サンフランシスコ (San Francisco)を経由しての長旅だった。関西国際空港開港の2ヶ月前、大阪からの直行便はなかったように思う。しかも安いチケットの為に乗り継ぎが多い。到着したのは夜。
機内で食べ続けてきたので空腹なのかどうかよく分からなくなっている。しかし、何か腹に入れておかないと夜中に空腹で目が覚めることにもなりかねないので、とりあえずホテルのレストランへ。軽いものをとサーモンサンドを注文した。カナダで最初の食は本場のサーモン、美味しかった。
翌朝迎えの車で取引先へ。信号機のある交差点、信号機は赤なのにみんな平気で右折する。大丈夫なのか?と問うと、歩行者等に注意すれば信号は関係ないのだと。日本と違い右側通行なので右折時に対向車と交差することはない。日本の左折と同じ感覚。つまり日本で言えば交差点はすべて左折可なのだ。
緩い規則で危険なように思えるが、その反面事故を起こせばその責任は重い。行ってもいいけど全ての責任を負って行くんですよと言っている。日本は甘い! 緩い規則で責任は重いカナダ、規則は厳しいが責任はそれほどでもない日本。当然前者にすべきでしょう。公共交通だけでなく、ハンドルを握る限り歩行者も含めて人命を乗せている/預かっているという意識で運転すべきである。
また冬場は日中でもヘッドライト点灯の義務がある。雪が多いこの土地では昼でも薄暗いからというのがその理由だ。中国は夜でもヘッドライトは点灯してはいけなかった。国によってこんなに極端に違うものか!? 人間の考え方はおもしろい。当時 自分はリトラクタブル式ヘッドライトの車に乗っていたが、こんな車はここでは売れないな。