tokuchan-worldのブログ

外国ってこんなとこ〜

第134話 山腹のイルミネーション

ベネズエラ カラカス

 

[1998年6月 ベネズエラ  カラカス]

 

 アマゾン川を見ることは出来なかったが、無事にカラカスのシモン・ボリバル (Simón Bolívar) 国際空港に到着した。既に日は暮れてあたりは暗くなっている。例によって代理店の車に乗せてもらいホテルへ向かう。空港があるのは正確に言えばカラカス市内ではなく隣町(?)である。

 

 空港を出るとすぐに高速道路に入り山の中へと入って行く。このあたりの地形は山からすぐに海になっていて海岸付近に大きな街はない。山を超えて内陸部にカラカスの街が開けている。

 

 山の斜面にはあちこちでオレンジ色の光がたくさん灯っている。イルミネーションのように綺麗だが、これらは貧しい人たちの集落だそうだ。街中の電線から無断で線を引き電気を調達しているのだそうだ。もちろん違法行為、窃盗である。空港も断崖絶壁の上に作られており、その崖の下、海に近い部分にも同じような人々が暮らしている。着陸に失敗した航空機がこの集落に落ちて住民が犠牲になるという事故も起きている。

 

 街に住むことが出来ない人たちが、山の上や空港の崖の下など厳しい環境で生活をしている。到着するや否や大きな貧富の差がある国であることを見せつけられた。