第182話 速度違反取り締まり
[2009年6月 ガーナ アクラ => クマシ]
腹ごしらえも終わり、車のエンジンも息を吹き返す。そして再びクマシに向けて走り出した。主要道路はきれいに舗装されていて順調に走る。が、このYBという男、結構飛ばす。2台で走っているのだが後ろの車はまるで見えなくなっている。
しばらく行くと、制服姿の男がピストルのような物をこちらに向けて立っている。その横には同じ服装の男がもう一人。近づくと止まれと合図する。路肩に車を止めYBが降りる。車内から声は聞こえないが、緊迫した様子ではなく時々笑い顔も見える。男たちは警察官、手に持っているのは野球などで使用するスピードガンだ。これでスピード違反を取り締まっているのだ。日本のような大げさな道具ではないので手に持ったまま簡単に移動できるわけだ。しかも警察官の姿ははっきりと見えている。こそこそと隠れて取り締まるような姑息なことはしない。堂々としている。
切符を切られたわけでもなさそうだし、免許証を見せているようでもない。しばらくして彼は車に戻ってきた。制限速度がいくらで、どれだけの速度で走っていたのか分からないが、厳しく注意されたと苦笑いしていた。注意だけ!? 日本の高速道路より飛ばしてたで...