tokuchan-worldのブログ

外国ってこんなとこ〜

第120話 タイムスリップ

証券取引所 チリ サンティアゴ

 

[1998年5月 チリ  サンティアゴ]

 

 市内中心部は日本の都会と変わりなく、現代建築のビルが立ち並び道路は綺麗に舗装されているが、少し郊外へ行くと簡易舗装になっている。その為交通量の多いところでは舗装がめくれて大きな凹みができているところや、雨水が溜まっているところもある。昭和30~40年代の子供の頃にタイムスリップしたようだ。それを避ける為に運転手は右に左にハンドルを切るが、避けきれずに凹みにはまって車が大きく上下に揺れることもある。何度か頭を天井に打ち付けた。

 

 自分の身を守るのに精一杯で、隣の座席に置いたカバンのことは忘れていた。ホテルに戻りノートパソコンを取り出して開いてみると電源は入るのだが、画面が真っ暗。どうやら車の振動で画面を接続している線がおかしくなってしまったようだ。まだパソコンが普及し始めた頃、大切な資料は印刷して持参しているので仕事そのものには大した影響はない。まだまだアナログの時代だ。

 

 そして商談は、ありがたいことにたくさんの注文を頂いた。これで今回の出張経費は確保出来た。またまた幸先のいいスタートとなった。